土A特別クラスのワンシーン。
E子さん(僕の大好きな初老の奥様だ)が打つたんびに、
倒れるはずのない的がパタパタと立て続けに倒れる・・・。
非力なE子さんが打つ球は、
的までノーバウンドで届いていないので
ワンバンかツーバンで的に当たってしまったのだろう。
もしくは、隣の人が打った球が、フェンスに当たって
跳ね返って的に当たってしまったのだろう。
考えられるとしたらそれ位だ・・・。
話は飛ぶ。
僕の大好きだったI澤さん(初心、初級、
昨年、ガンのためこの世を去った。
面白い話がある。
I澤さんの最期にE子さんが御見舞いに行くと
上がるはずのない心拍数が、突如上がったという。
それ程、2人は仲良しだったのを僕は知っている
(少々、だらしのないI澤さんの女房役を
務めているようにも見えて微笑ましかった)。
倒れるはずのない的が倒れ続けるので、
不思議がる僕のところにE子さんは寄って来て
「明日は、I澤さんの納骨式なの。」と嬉しそうに伝えた。
ハハーン。I澤さんが最後にE子さんに逢いに来ているんだ。
的の隣で胡坐(あぐら)を組んで、500mlのビール缶を片手に
赤ら顔で、E子さんが打った時だけ人差し指でツンツンと突っ突い
的を倒しては喜んでいたんだね。
僕にはそう思えてならない。
I澤さん、楽しい思い出をありがとう。
御冥福をお祈りします。R・I・P
僕は勝利至上主義ではない。
前にも書いたし、指導中の僕の身体から滲み出ているだろう。
師、曰く
『人と比較して勝ち負けにばかりこだわったり、
子どものころから何事につけ勝つことを強い
られていたりすると、負けたときに罪悪感を抱き
「他人を蹴落とさなかったので自分を守れなかった。」
というエピソードが記憶として残ることになります。
すると「自己保存」のクセが働いて、「人を蹴落とし
てでも自分を守りたい」「自分が得をすればよい」と
いう気持ちが生まれてしまうのです。いわゆる
‘損得勘定’は、脳が生まれながらにしてもっている
ものではなく、後天的に身についていくものといえます。』
僕は、いきすぎた成果主義に与(くみ)することができない・・・
「球出練」で僕が出すボールには
「平馬富人」と書いてある筈だ
(僕は球を出した後、
走って行ってその球を打つことはできないけれど・・・)。
僕の出したボールの勢いは、
強すぎるわけでもなく弱すぎるわけでもなく
「打てるものなら打ってみろ!」
とボールに書いてある筈だ
(僕は見ることができないけれど・・・
残念ながら、ほとんどの人が
僕の球出ししたボールに、
一言で言えば
打たされている(打っていない)。
僕の動作に翻弄(ほんろう)されて
僕に、完全に中に這入り込まれている。
練習するしかない・・・。
僕の呼吸に合わせ、
自分の間で待って(間合いをはかり)
インパクトに集中して
自分のボールにして
的を狙う。
何度も言う。
打てるようになるまで練習するしかない(打たされてはいけない)
僕の球出ししたボールをしっかり打てれば、
恐ろしく華やかで素晴らしいラリーをすることが容易になるだろう
踊り続けよう・・・。
ストロークの「球出練」で、たとえば
ストレート・クロス・ストレート・クロス・チャンスボール。
たとえば外内・外内・チャンスボールの5球で
動的(アクティブ)に行なうとする。
練習の取り組み方に、かなり個人差が出る。
1球目から4球目までもそーだけど、
4球目を打ち終わった後に、
あたかも次にチャンスボールが飛んで来ることが、
最初から分かっているように振舞う人がいる
(まるで予知能力があるみたいに・・・)。
そのたんびに僕は、そーゆう輩に向かって
「〇〇さんてエスパーだったんですね。」
とか、
「エスパーじゃないんだから!(怒り)。」
と、厭味たっぷりに話す。
僕の指示で、5球全てを何するか知らされているからといって、
予知能力があるかのようにプレーするのはやめましょう。
僕の指示を受け入れて、それを一旦、頭の隅に置いて
試合(人によってはシングルスモードで、
人によってはダブルスモードで)のようにできることが
フットワークのテニスセンスだと
「エスパー」達を見ていると思ってしまう。
スーパー・グリグリ・ワイパーマンから
フラット・ドライバーになるために
努力を続ける最近のSちゃんは、
やっぱり骨格とグリップがスピンに向いているようで
フラット系よりスピン系で落ち着きそうだ。
それでも、スピンはスピンでも昔のような
弾道が高くネットのはるか上を通るヘビースピンではなく、
ネットすれすれを通ってベースラインに突きささる
ナイスな回転になってきた。
まさしく練習の賜(たまもの)だ。
今日もレッスンの最後に恒例の1SET MATCH。
試合中、ストローク合戦になると、
変貌を遂げたH大学同好会・元チャンピオンが
腰の高さからドカンドカンと打ち込んでくるので
僕がバックハンド・スライスで
膝元に弾まない低いボールを送ると、
腰の高さで打ち合っているのが相当気持ち良かったらしく
低いボールを目の前にしているのに
Sちゃんは膝を曲げて腰の高さで打っている時と同じ分だけ
ラケットヘッドを落とした。
するとSちゃんのラケットが
ボールに当たるより先にコートにあたってしまい
まんまとSちゃんは、空振りした・・・。
タイガー・ウッズが深いラフから
ラフごと削り取るみたいに
Sちゃんがオムニコートの芝を削り取れるわけもなく
空しくボールは後ろに転がっていった・・・。
しばらくの間、真剣勝負の試合中だというのに、
2人の笑いが止まらなかった。
恐るべき本能・・・・。
悲しいかな本能・・・。
第三幕
(参加人数は11名。予備校から6人と新人5人。
アシスタントコーチはY沢コーチ)。
アシスタントコーチが
信頼できる右腕のY沢コーチだったので
特別クラスや育成クラスでやるような
ストロークのフルメニューを試してみる。
なんとか、無事終了。
フ―――――――。
さすがに疲れたね。
子供達も頑張ってくれたし、まー満足かな
(100点じゃないけど)。
正直なところ、
今回の三日間集中レッスン成功の最大の要因は、
晴天続きで三日間ともほとんど風のない好条件によるところが大き
(寒すぎず絶好のテニス日和だった)。
これも東郷神社とタウンテニスがある妙福寺にした
賽銭の御利益かな。
みんなの上達は、僕のこのうえない幸せだ。
ほんとうに、みんなありがとう。
第二幕
(参加人数は10名。予備校から5人と新人5人。
アシスタントコーチはナダル似の通称ラファー)。
テーマは「野生(性)」。
動くより先に頭で考えてしまう子や
おとなし目のキャンディーズ
(古いか。もとい。パフューム)の3人に
野生(性)にかえるように促す。
すると野性味が増したのはいいけれど
ラファーの球出しが気に入らないらしく
チビ・クレーマー続出。
僕の大好きなN奈ちゃんは、
オバテニ・クレーマーを黙らせる程の
立派で毅然とした態度で(まさに威風堂々と)
これでもかといわんばかりに発言するので滑稽に映った。
2日目も、とりあえず無事終了。
♪♪♪ スペイン国歌 斉唱 ♪♪
Mちゃん(小学三年生)発熱のため
替わりに入った妹のYちゃんが
幼稚園生だというのに2時間強のレッスンを
小学生達に交じって
弱音を吐くこともなく乗り越えたのには
正直、度肝を抜かれた。
カレンダーの都合で
例年より年末から正月にかけて多めにとれたオフ明け。
今年は、三日間集中レッスンから始動。
第一幕
(参加人数は9名。予備校から5人。
僕と初めてコートで触れ合う新人が4人。
アシスタントコーチはもんたよしのり似の通称イデオロギー君)。
テーマは「魔法」と「好奇心」。
新人4人に技術的な解説なしで「魔法」をかける。
予備校の5人は、僕のレッスンを知ったかぶりするけれど
魔法をかけたほうが普段より上手くなるので
「オレは君達にはガッカリだ。
もう魔法はかからないと思っていたのに、
とハッパをかけて真剣みを薄れさせない。
何も言えなくなる子供達の顔が可愛い。
「魔法」にかかれば「好奇心」も湧くものだ。
初タッグのイデオロギー君との呼吸はイマイチだったけれど、
とりあえず無事終了。
♪♪ダンシング・オールナイト・
言葉にすればー
♪♪ダンシング・オールナイト・
オレをおいてポンポン先に行くなよー
ショックなことがあった。
土曜日の13時30分からの
I川さんとF士さんのPレッスン中(「球出練」終了後)に、
上級の上の上のレベルのF士さんが
手が痛いのでラリーができないと言う。
掌(てのひら)を見せてもらうと、
中指と薬指と小指の付け根にあるマメ一列
(みんなもあると思うけれど)に
約1cm位空けてもう一列マメができている。
よく変な所にマメができてしまう人はいるけれど、
僕の長い(と思われる)テニス経験など
まだまだベイビーだと小馬鹿にするかのように
完全に想定の範囲外だ。
狼狽(うろた)える僕の横でI川さんは
「コーチ、山脈みたいでしょ。」
と何とも言い得て妙な言葉で僕を篭絡(ろうらく)する。
原因は、親指と人差し指と中指で
ラケットを強く握ってしまったからだろう。
それでもF士さんの打つ球は、
恐ろしく強く烈しい球が飛んで来る
(筋トレが大好きで184cmの僕より背が高く、腕は僕の3倍位太い)。
最近、F士さんのレベルがワンランク上がり、
ラリーが以前よりつながる回数が増えた故の皮肉の結末だ。
今後の意識改革に期待したい。
僕には、テニスコートの上でも
まだまだ知らないことがたくさんあるみたいだ。
因に、僕の掌は
「職人の手」
らしくなくツルツルで柔らかい。
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